GIGAスクール支援
1人1台端末を活用した新しい学びを実現するためのサービス,カリキュラムを提案をします。
2019年12月,文部科学省はこれまでの教育を大きく転換させる教育改革案「GIGAスクール構想」を打ち出しました。GIGAはギガバイトのギガではなく,「Global and Innovation Gateway forAll」の略で,「すべての児童・生徒にグローバルで革新的な扉を」という意味があります。GIGAスクール構想では,子どもたち一人ひとりに対して個別最適化された創造性を育む教育の実施,情報通信や技術面を含めたICT環境の整備などが盛り込まれています。
令和3年10月に公表された「端末利活用状況等の実態調査(令和3年7月末時点)」によれば,全国の公立の小学校等の96.2%,中学校等の96.5%が「全学年」または「一部の学年」で端末の利活用が開始しており,今年度からは多くの学校が,「環境整備」のフェーズから「活用促進」のフェーズへと移り変わっている。
ICTの効果的な活用については,「『令和の日本型学校教育』の構築を目指して~全ての子供たちの可能性を引き出す,個別最適な学びと協働的な学びの実現~(答申)」(令和3年1月26日中央教育審議会)においても次の様に述べられている。
1人1台の端末環境を生かし,端末を日常的に活用することで,ICTの活用が特別なことではなく「当たり前」のこととなるようにすることで,ICTにより現実の社会で行われているような方法で児童生徒も学ぶなど,学校教育を現代化するということが必要である。児童生徒自身がICTを「文房具」として自由な発想で活用できるような環境を整え,授業をデザインすることが重要である。
国際的な学習到達度に関するPISA2018において,日本は学校の授業(国語・数学・理科)におけるデジタル機器の利用時間がOECDの37加盟国中で最下位であった。一方,学校外における平日のデジタル機器の利用状況は,「ネット上でチャットをする」で87.4%(OECD平均は67.3%),「一人用ゲームで遊ぶ」で47.7%(OECD平均は26.7%)と,OECD加盟国の中で最も高いという結果になった。
この調査では,読解力分野のコンピュータ使用型調査では,コンピュータを使用して画面をスクロールして問題を読むことや,タブをクリックして画面を切り替えて表示するといった操作が求められている。また,問題形式が投稿文,電子メール,フォーラムへの参加回答など,オンライン上の多様な形式が用いられており,コンピュータの画面から必要な情報を探し出すことが出来ていなかったことも指摘されている。
以上を踏まえると,PISA2018年調査において,日本の子どもは,デジタル機器をネット上のチャットやゲームに偏って活用しているが,学習で使っている経験が少ないことや,問題を解くためのコンピュータ機器の不慣れ,インターネット記事等のコンピュータ画面上の読解力に課題があることが明らかになった。
このような課題も踏まえつつ,新型コロナウイルス感染症の影響により,「GIGAスクール構想」として,児童生徒の1人1台端末と,高速大容量通信ネットワーク環境が全国全ての地域に整備されることとなった。
- 1人1台端末と、高速大容量の通信ネットワークを一体的に整備することで、特別な支援を必要とする子供を含め、多様な子供たちを誰一人取り残すことなく、公正に個別最適化され、資質・能力が一層確実に育成できる教育環境を実現する
- これまでの我が国の教育実践と最先端のICTのベストミックスを図ることにより、教師・児童生徒の力を最大限に引き出す